ガンドリル細穴加工と通常ドリル加工はどう違う?
ガンドリル細穴加工と通常のドリル加工は、用途や要求される精度によって使い分けられる重要な加工技術です。本記事では、ガンドリル細穴加工と通常のドリル加工の基本的な違いや、それぞれの特性や利点について詳しく解説します。深穴加工や高精度が求められる場合にはガンドリル、汎用的な穴あけ作業や浅い穴加工には通常のドリルがどのように適しているのかをご紹介します。
ガンドリル細穴加工とは
通常のドリル加工では困難とされている直径の加工に対して、非常に深い穴を正確に加工することがでる加工方法です。深穴の比率が10:1以上のものでも加工が可能で、穴の直径の精度や真直度が非常に高く、±0.02 mm以下の公差を実現することができます。また、ガンドリルでは、工具の内部から切削油を供給するシステムがあり、切削部の冷却と潤滑が効果的に行われます。これにより、工具の寿命が延び、加工面の品質が向上し安定した加工ができます。
ガンドリル細穴加工の特徴
- 深穴加工に最適
- 直径に対して非常に深い穴を正確に加工
- 高精度
- 穴の直径の精度や真直度が非常に高い
- 内部冷却
- 切削油供給システムで、冷却と潤滑が効果的
- 排屑効率
- 切削屑が効率的に排出される為、安定加工が可能
ガンドリル細穴加工が使われる分野
通常のドリル加工とは?
通常のドリル加工は、比較的浅い穴を開けるための一般的な穴あけ技術です。通常のドリル加工は、金属、木材、プラスチックなど、多くの異なる材料に対して使用することが出来、一般的な工作機械や電動工具で実施されるため、非常に汎用的です。通常のドリル加工は、比較的高い精度を実現できますが、通常の公差は±0.1 mm程度で、ガンドリルほどの高精度は期待できません。
通常ドリル加工の特徴
- 汎用性
- 多種多様な材料に使用出来るため非常に汎用的
- 工具構造
- 二枚刃構造で切削エッジで削り取る方式
- 冷却と潤滑
- 外部から切削油や冷却液を供給
- 精度
- 通常の公差は±0.1 mm程度
通常ドリル加工が使われる分野
ガンドリルと通常ドリルの違い
ガンドリル細穴加工と通常のドリル加工にはいくつかの基本的な違いがあります。それぞれの方法は特定の用途や要件に応じて選ばれるため、その特徴を理解することが重要です。
用途の違い
- ガンドリル細穴加工
- 長く真っ直ぐな穴の加工に使用(主に深穴加工)
- 通常ドリル加工
- 比較的浅い穴や汎用的な穴あけ作業に使用
精度の違い
- ガンドリル細穴加工
- 公差は±0.02 mm以下で、真直度が優秀
- 通常ドリル加工
- 公差は±0.1 mm程度
冷却と潤滑の違い
- ガンドリル細穴加工
- 内部から切削油が供給
- 通常ドリル加工
- 外部から切削油を供給
ガンドリルは内部から切削油が供給されるため、切削部分の冷却と潤滑が効率的に行われます。これにより、工具の寿命が延び、仕上がり面も良好になります。しかし、通常ドリル加工の場合、外部から切削油を供給するため、冷却と潤滑がガンドリルほど効率的ではありません。
工具構造の違い
- ガンドリル細穴加工
- 長い一本のシャフトに大量の小さな刃
- 通常ドリル加工
- 二枚刃の構造
ガンドリルの工具は通常、長い一本のシャフトに小さな刃がついており、切削屑は内部の溝を通って排出されます。その為、加工面を傷つけることなく排出することが可能です。その反面、通常のドリルは二枚刃の構造で、切削屑は刃の溝を通って外部に排出されます。そのため、加工面の制度は傷などの理由からやや落ちる傾向にあります。
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