第10回切削加工ドリームコンテスト2014
切削加工を通して、技術の向上を目指す「切削加工ドリームコンテスト」
2004年にスタートして以来、順調に回を重ねています。
この第10回コンテスト(2014)で出品した当社作品をご紹介します。
当社出品作品
■ 9ホール(Φ1.0✕80L 貫通)
まずはNC複合旋盤で、ガンドリルマシンの装置部品を作り変えて組み込みました。
それと同時に、マシニングセンタにてワーク固定時に反りを出さず、また切削熱を吸収できるような治具を考え製作し、最後にガンドリルの刃先状態(研磨角、逃げ量)を調節するなどして、一つづつ問題を解決して完成させました。
■ 微細リブ加工
リブの厚みはすべて1.5mm、太枠部分は0.5mm幅、中間の細い部分は0.24mmで設定。平面削りを除き、掘り込みはすべてΦ0.5mmのエンドミドル1本で加工を行いました。加工の後半では切削液の重みでもたわみが発生するため、加工の前半、中盤、後半で加工条件などを変えたりと、職人要素の強い加工が要求されました。また、エアタービンスピンドルを独自に搭載することで、主軸の回転速度を最大で約70,000minまで高めることが可能となり、高性能な工作機械と比較しても遜色のない加工が実現できました。
■ 匠
穴間ピッチが2.2mmで、使用したドリルがΦ1.8mm、肉厚が0.4mmしかないため、加工条件や熱拡散を意識したワークランプ方法と、穴の加工順が大きなポイントとなりました。さらに熱拡散を意識した治具をマシニングセンタ(DURA VERTICAL 5080)にて製作し、最後にガンドリルの刃先の研磨状態を変えたりするなどして、細心の注意を払い加工を行いました。