銅鋳物加工【ガンドリル加工】
久々の更新ですが、銅の鋳物サンプルを掲載します。最近では、まあまあ苦労した製品の一つです。支給時の形状は一番上の写真のようになっております。中心にφ10の貫通穴を加工しなくてはならないのですが、当然、鋳物状態ですので、胴体部分の精度は全く出ておらずまずは旋盤である程度、粗削りをしないと加工もできません。旋盤のT先生が上手に両サイドの芯を出して削ってくれました。
今回ご紹介する加工
ここまで来てようやく中心部分にガンドリルでφ10の貫通穴を片側から加工します。両側から貫通したいのですが、内径にシャフトのようなものが通り段差を嫌うようなので、片側から加工しました。数量が60本もあり、並べるとなかなかの見栄え。
続いて、マシニング加工です。飛び出している部分の中心をセンサーで確認しながら、裏表平面削り⇒キリ穴⇒側面へのタップ等と意外に面倒な加工が進みます。最後に再び旋盤に戻して、内径ネジ切りと少し分かりにくいのですが、内径にテーパー加工を行った後、全体のバリを丁寧に取り除き終了です。
ワークの状態が入ってくるまで分からないため、製品の保持方法や位置精度を出すのに苦労しました。それにしても毎日いろんな製品が来るので、大変ですが退屈はしませんね(笑)長くなりましたが今日はこのへんで。