SUS304特殊シャフト(ガンドリル、旋盤、マシニング)
2015.06.02 Tuesday 07:31
連日のブログ更新です!(おっ!頑張ってるな♪)
さて、今日もステンレスシャフトを紹介します。
材質はSUS304で一般的な18-8ステンレスなのですが
加工が少しやっかいです・・・
まずは画像をご覧ください。
端の方が角形状になっているのがお分かりでしょうか?
丸棒の材料から削り出したのですが、角形状部分が
結構大きいので、材料もかなり大きなものから削りました。
まずは丸棒の端面を旋盤で削り、材料の直角を出します。
⇒内径にφ8x280mmのガンドリル穴を2ヶ所加工しますので、
ガンドリル加工穴の曲りを抑えるために必須の工程です。
次に複合旋盤で外径の荒加工。
⇒このときにある程度、角材に加工してしまいます。
理由は角形状部分を加工したときの歪みを考慮しており、
加工による歪みを先に出しておいて、最終工程でそれを
取り除くために前工程を1回余分に入れています。
失敗すると精神的ダメージも大きいので、安全に♪
これをさぼって、フライスやマシニングセンターで
一気に加工すると、胴体部分に歪みが大きく出て、
とんでもないことになり、スゴロクならスタート地点に
戻ることとなります(笑)
※もしくは御客様に「なんか製品歪んでるんやけど・・・」
ということになります(うちは無いですがww)
ここで一旦、ワークを冷まします(※これ意外と大切)
⇒熱による影響で全長の寸法変化があるので、慌てない・・・
ここまで来たら、加工ミスがないよう慎重に慎重に・・・
外径公差部分を旋盤で仕上げ、後はマシニングへバトンタッチ。
ガンドリルで加工した2ヶ所の穴にピンを入れて、ワークの
平行を確認します。
さらに、弊社のマシニングはインデックステーブルに
スクロールチャックを搭載しておりますので、
そのまま角度を割り出して次々に加工。
いや~インデックスって本当に便利ですね♪
最後にマシニング加工した横穴とガンドリル加工穴との
バリが発生しますので、弊社の特殊バリ取りツールにて
完全に除去します。
ふ~・・・ようやく完成。形を作るだけなら、半分の時間で
できるのですが、やはりそこは焦ってもダメですし、
発生するトラブルを想像して、未然に防ぐのもプロの仕事。
「そこまでしなくても大丈夫やろ。」とおっしゃる方も
いらっしゃるかもしれません。
でも、そこまでして、御客様に喜んで頂くのも、
また不二新製作所の仕事なのです。
見た目は大きく変わらなくても味付けや前処理は全く別物。
⇒料理の世界に似ているのではないでしょうか。
今日は少し熱心に書いてしまいましたww
面白いワークがありましたら、是非弊社にチャンスを♪
ガンドリル加工、複合旋盤、マシニング、
BTA加工のことなら大阪の不二新製作所へ