FCD400(ガンドリル加工、多数穴)
今日はガンドリル加工の画像をアップします。加工内容も見た目以上に豊富なのですが、それよりも段取りに時間のかかった仕事でした。
- 材質
- FCD400(ダクタイル鋳鉄)
- 加工
- φ10.5&φ10.8&φ15.5&φ15.8貫通
ちなみに、FCDとはFerrum Casting Ductile の略称です。Ferrum:鉄、Casting:鋳物、Ductile:延性のある という意味。つまり延び(伸び)のある鉄鋳物といったところでしょうか?さらに、辞書などにはあまり載っていませんが、ductileには「強靭な」という俗語的な意味もあり、結果として「延び(伸び)があり強靭な鉄鋳物」となります。その他にも特性として、耐摩耗性・耐衝撃性・耐熱性・耐圧性に優れているため、自動車部品などに良く使われ、他にも電気関係など各種産業機械の部品にも最適なのです。
御客様に「FC(鋳物)とダクタイルって違うの?」と聞かれることがありますが、上記からも、全く異なるということがわかります。しかしながら、実際にはベースとなる化学的成分は、添加物を除くとそれほど大きく変わりません。物理的性質や組織形状が異なるため、全く別物として取り扱われるだけです。⇒人間と同じ。有機物(96%)と無機物(4%)から形成され、96%の有機物のうち、 約66%は水(水分)です。その他は、タンパク質、脂質、糖質だけで形成されています。それにも関わらず、容姿や生まれなどの違いにより、区別、差別されたりするのです。本当にくだらない。物理的に見れば、2/3は水。もっとグローバルにものを見ようぜ!って書きながら、構成物質というミクロな話。
話を戻し、FCDとFCの加工性の違いを。通常の鋳物(FC)とは異なり、工具摩耗が早く、切りくずも粉状のものではなく、切りくずの形をしたものが形成されます。(これは延性があるからですね)加工径の仕上がりは、強度があるため比較的安定します。ただし、FC同様、機械や油の汚れは激しいです。長くなりましたが、今日はこのへんで。ガンドリル加工、複合旋盤、マシニング、BTA加工のことなら大阪の不二新製作所へ